飯伊連合猟友会による新規狩猟者確保講座が11日、飯田市大瀬木の飯田国際射撃場であった。30人が訪れ、クレー射撃の見学やジビエ料理の試食、シカの解体などを通じて狩猟の魅力を体験した。
野生鳥獣の被害が相次ぐ中、高齢化と若者の狩猟離れが進み、狩猟者の激減が予想されている。講座は、新規狩猟者の確保に向け、若い世代に狩猟に興味を持ってもらおうと、猟友会若手会員有志による「南信州ハンターズ」が企画・運営している。
狩猟免許などの説明を受けた参加者らは、クレー射撃を見学。左右から飛び出してくる円盤を次々と打ち抜くハンターズの射撃を見守った。
続いて、下伊那農業高校アグリ研究班が作った鹿肉のギョウザや鹿肉グラタン、鹿肉のカルパッチョを試食。ハンターズ会員によるジビエカレーなどもあり、バリエーション豊富なジビエ料理を堪能した。
解体体験では、内臓を取り出して皮をはぎ、部位ごとに切り分ける方法や肉質を調べることが狩猟技術の向上につながることなどを聞き、希望者も加わって作業した。
狩猟に興味を持ったという参加者の一人(28)は「ハンターズの皆さんが楽しそうに活動しているのが印象的だった」と語った。
ハンターズの八代寛司代表(30)は「若い人同士でサポートし合いながら楽しんでいることをを知ってもらいたい。狩猟は都会では味わえないリアルな体験。この地域に住んでいる利点を最大限活用してもらえたら」と話した。
◎写真説明:シカの解体を体験する