飯田市鼎上山の伊吹あいミュージカルスタジオはこのほど、教え子だったプロダンサー島岡史織さん(28、東京都)による特別レッスンを開いた。島岡さんは大手テーマパークのダンサーを務めたことがあり、生徒たちは夢をかなえた先輩の言葉や実演に集中し、ダンスの基礎や振り付けを学んだ。
島岡さんは飯田市出身で、伊吹さんの教え子の第1期生。10歳の時から個人レッスンを受け、飯田女子高校では音楽クラブに所属し、ミュージカルなどで演じた。
大学卒業後、24歳の時に大手テーマパークの難関オーディションに合格。ダンサーとして夢の舞台に立った。現在はアーティストのバックダンサーなどを務めている。
同スタジオでは本物を見て夢を持ってもらおうと、プロの講師を招いた特別レッスンを開いている。今回は2日間にわたり、子どもたちにテーマパークダンスやタップダンスを指導。新型コロナウイルスの影響で延期が続き、換気や距離を保った練習など感染防止対策を徹底して開いた。
高学年以上が参加した回では、基礎的な歩き方やステップを指導し、スタジオ全面を横切るように使い、振りを覚えるクロスフロアもした。最後は実際のテーマパークの曲に合わせ、全員で振り付けに挑戦した。島岡さんは「大きな声を出して」「もっと遠くに、もっと深く」と伝えながら実演。島岡さんの大きく伸びやかなダンスに合わせて、子どもたちも一緒に踊った。
遠山中学校2年の生徒(14)は「島岡先生はとても表現が上手で、ぜひまねしたい。普段とは違うものを習ってとても良い経験になった」と話した。
島岡さんは「皆集中して、何かを得ようとする気持ちが伝わってきた」とし、「ダンスの楽しさ、新しい発見を常に持ち続け、目標に向かって頑張る力を身に付けてほしい」と呼び掛けた。
伊吹さんは「私が伝えたかったことをしっかり伝えてくれている」と島岡さんに感謝し、「『みんなで上がっていく』の気持ちで、子どもの夢をかなえられる場所にしたい」と話した。
◎写真説明:子どもたちにダンスを教える島岡さん(右から2人目)