飯田市川路の天龍峡第二公園で1日、ライトアップイベント「天龍峡ナイトミュージアム2022」が開幕した。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、規模を縮小し安全に配慮して実施。今年は動きのある表現を増やすなど演出を充実させた。光に彩られた名勝の夜の姿が楽しめる。完全予約制で、13日まで。
天龍峡温泉観光協会が主催し、昨年に続き2回目。6月から地元住民らが企画して準備してきた。今年はプロジェクターを昨年の6台から10台に増設。公園内の遊歩道を50台以上の照明器具でライトアップしている。
メイン広場では4台のプロジェクターを連動させ、4色で天竜川の四季を表現。見どころは十勝の一つ「龍角峯」で、ライトアップに加えて2台のプロジェクターを使い、龍角峯と動く龍とのコラボ演出が楽しめる。手で触れると色が変わる行燈(あんどん)も置いた。周遊アプリを用いたスタンプラリーも同時に開いている。
1日は公園前の天龍峡中央駐車場でオープニングセレモニーを実施。佐藤健飯田市長が特別ゲストで来場し「市民の力で開くことが素晴らしい」とあいさつした。「TENRYUKYO」の大型モニュメントが点灯し開幕が告げられると、参加者はランタンを飛ばして祝った。
初日から親子連れや若者が大勢来場。写真を撮りながら光で演出された公園内を巡り、龍角峯では動く龍が映し出されると子どもたちが「わあ、すごい」と驚きの声を上げていた。家族5人で訪れた同市鼎上山の女性(28)は「初めて訪れたが想像以上にきれい。自然とプロジェクションマッピングが融合していた」と話していた。
中央駐車場ではスタンプラリーのクリア記念品を贈呈し、オリジナルグッズを販売。長野原竹宵の会が竹灯ろうを展示し、ひさかた和紙の会が水引とコラボしたポチ袋をPRした。今後は阿島傘の展示もある。一方、コロナ感染防止を踏まえ、飲食物のテークアウトは中止した。
当初は1月14日開幕を予定していたが、コロナ感染拡大で延期していた。同協会の牧内健会長は「開催中止も考えたが、何とかコロナを克服し、皆さんをお迎えしたいとの思いでこの2週間検討を重ねてきた」とし、「屋外で空間が広く、人数制限や分散化もしている。こんな時期だからこそ、癒やしを感じてもらえたら」と話した。
完全予約制で、公式ホームページから予約する。入場料は無料。時間は月~木曜日が午後7~9時、金曜日が7時~9時半、土日祝が6時~9時半。
◎写真説明:メイン広場では色で天龍峡の四季を表現