飯田市の天然記念物に指定されている座光寺地区の「麻績の里舞台桜」が見頃を迎えている。気温が20度を超え、快晴となった6日は一気に開花が進んで満開に。多くの花見客が訪れ、周辺一帯はにぎわった。
舞台桜は推定樹齢350年、幹回り約4メートル、樹高約12メートルの「半八重枝垂れ紅彼岸桜」。開花形態が半八重で花びらの枚数が5~10枚と花ごとに異なる珍しいサクラだ。
名前は隣接する旧座光寺麻績学校校舎(舞台校舎)にちなんだもので、2005(平成17)年に同地区が公募で命名した。
座光寺自治振興センターによると、先月30日に開花。「例年であれば満開から3日ほどは見頃が続く」といい、10日までが見頃としている。夜は市観光課によるライトアップも行われている。
この日は県内外から多くの花見客や写真愛好家が来場。スマートフォンやデジカメを向け、撮影を楽しんでいた。
舞台校舎で小学生時代を過ごしたという男性(77)=飯田市=は家族で3年ぶりに花見に訪れた。「今年もきれいに咲いている。小学生の時は気にも掛けていなかったサクラがこれほど有名になったことに驚く気持ちもある」と話していた。
◎写真説明:満開になった麻績の里舞台桜