下伊那漁業協同組合(下島保徳組合長)管内の天竜川水系で4日、アユの友釣りが解禁された。この日を待ち望んでいた県内外の太公望たちが川へ繰り出し、青空の下で糸を垂れた。
駒ケ根市から訪れた釣り歴30年以上という68歳の男性は、松川と天竜川の合流点付近でさおを出した。「毎年この日を楽しみにしている。解禁日はお祭りのようなもの。釣果は置いておいて、友人らと交流しながら楽しみたい」と話した。
友釣りは縄張りをもつアユの習性を利用した手法。針につないだオトリのアユを泳がせ、追い払いにきたアユを引っ掛ける。
解禁に先立ち、漁協は4月7日から5月10日までに約5トンの稚魚を放流。例年と比べて雨の日が少なく、昨年より順調に進んだという。1日には、アユの育成状況を調べる試験採捕を実施し、和知野川上流では17センチ、43グラムのアユも確認された。
下島組合長は「飯田松川、売木川、和知野川、早木戸川、小川川が解禁直後がおすすめ」とし「安全が第一。石の上を歩いたり、川を渡ったり、久しぶりだと思うが慎重に。また、思いやりを持った距離感を保って釣りを楽しんでほしい」と呼び掛けていた。
漁期は12月31日まで。問い合わせは同漁協(電話0265・23・0327)へ。
◎写真説明:待ちわびた解禁でさおを出す(松川と天竜川の合流点付近)