高森町大島山地区で、移住予定者や地域住民が築約200年の古民家に柿すだれを取り付けた。干し柿が完成する今月末ごろまでオレンジのカーテンで日本家屋を彩り、昔ながらの地域の風景を再現している。
古民家は、東京都在住で同町への移住を予定する宮澤進一さん(46)が昨年購入。ことしの春からは週末になると同所を訪れ、地域住民の手を借りながら野菜などを栽培してきた。
義祖母の実家が飯田市にあり、毎年この時期になると干し柿づくりを手伝っていたといい、今年は義祖母宅で収穫したものや知り合いから購入した柿を古民家の軒先で干そうと試みた。
同区は人口減少が大きな課題になっていることから、移住者を支援しようと本島義文区長(71)ら自治会の役員も協力。7日は本島区長ら役員3人と、飯田市からの移住者で近くに住む馬場一成さん(46)一家が柿すだれ作りに励んだ。
柿は長さ1・5メートル程度のひもに20個ずつくくり付け、軒先や軒天につるしていった。本島区長らは屋外で柿を干す昔ながらの風景を再現しようと、自宅で収穫した柿を持参して観賞用の柿すだれも作り、計約750個の柿をつるした。
前日まで作業に加わっていた宮澤さんは「地域の人の助けは本当にありがたい」と感謝。本島区長は「移住者の活動ぶりをみて地域住民も刺激を受けてくれれば」と期待を寄せ、「気軽に写真を撮りに来て」と呼び掛けていた。
◎写真説明:古民家の軒先に柿すだれをつるした