天龍村は8月29日、ユーチューブによるライブ配信と会議アプリのズームを使用したオンラインイベント「天龍村オンラインフェス」を開いた。伝統野菜の「ていざなす」やユズなどの特産品をはじめ、基幹産業の林業に山暮らしと村内の「現場」を発信。携わる人たちが自らその魅力を全国にアピールした。
県地域発元気づくり支援金を活用して実施。「ていざなす」をテーマにした配信ではほ場から中継をつなぎ、生産者が栽培に込める思いを伝えるとともに、成育中のナスを見たことがない都市部の人らに、実際の様子を紹介した。
また、ていざなすを使った料理も実演。JR平岡駅に直結する「ふれあいステーション龍泉閣」で過去に調理師を務めていた宮澤弘明さん(58)が「ていざなすの肉みそ田楽」などをつくり、おすすめの調理法を伝えた。
宮澤さんは「火が通りやすく調理しやすい食材。その大きさから、見た目のインパクトも大きい。配信が多くの人の目に止まり、ていざなすや村に興味を持ってくれる人が増えたらうれしい」と期待を寄せた。
村地域振興課は「新型コロナウイルスの影響で都市部から多くの人を迎えることは難しいのが現状だが、収束した際には訪れたいと思ってもらえるよう手を打っていく。移住定住の促進が村内に新たな交流を生み、村の活性化につながる仕組みをつくっていきたい」とした。
◎写真説明:ていざなす料理を実演する宮澤さん