昨年11月に発足した飯田市千代の「千代ネギの会」(松嶋孝明会長)は21日、千代地区農業振興会議と協働で県の伝統野菜に選定される同ネギの苗約2500本を千代小学校近くの共同ほ場に定植した。同会に所属する千栄小学校5年生6人も参加して、秋の収穫まで世話を続ける。
地区を挙げてブランド化に取り組む同ネギ。昨年は同振興会議がのぼり旗50本を作って販売先などでPRを重ね、認知度向上を図った。本年度は生産者の増加にも注力するとして、専門部隊の同会を発足。この4月から本格始動した。
この日は児童たちを含む会員をはじめ、県農業改良普及センターや市農業課職員なども加わり30人余が参加。5アール弱のほ場に苗を丁寧に植えていった。
ことしは計4000本余の苗があり、すでに5人の生産者にも配布済み。収穫は11月ごろになる。
2年前から校内の畑で千代ネギの生産を始めた同小。児童の一人は「伝統野菜ということをもっとアピールして、多くの人に食べてもらいたい」と話していた。
児童や生産者ら23人でつくる同会の松嶋会長は「東京からの引き合いがあっても収穫量が十分でなく、生産者を増やしていくことが一番の目的。伝統野菜を守りながら普及していきたい」と話した。