県南信州地域振興局は25日、地場産メンマ料理講習会を喬木村福祉センターで開いた。午前午後の講座に飯田下伊那地域の計20人が参加。メンマの基本的な味付けを学ぶとともに、竹の利活用について理解を深めた。
飯伊の課題である放置竹林と竹資源の利活用を進めるため、同振興局林務課では幼竹を活用したメンマの普及に取り組んでいる。コロナ禍で行う今回は参加者を飯伊在住者に限定。天竜川鵞流峡復活プロジェクトのメンバーの伊藤隆子さんを講師に招いた。
この日は5月のメンマ加工技術講習会で塩漬けしたモウソウチクを使用。参加者はラーメンのトッピングに用いられる中華風に加え、家庭で再現が可能でアレンジもしやすい甘酢風味やペペロンチーノ風など計4種類の味付けを実際に調理して学んだ。
伊藤さんは「もっとユニークな料理が出てきてもいい。メンマというとラーメンの具の中華風を想像しがちだが、食材の1つとしてとらえてほしい」と呼び掛け。喬木村大和知から参加した女性(71)は「自宅の周りでたくさんタケノコが採れるが煮物や炊き込みご飯に使うくらいで、前々から活用方法を学びたいと思っていた」といい、「料理のレパートリーが増えた」と話していた。
地域振興局林務課によると、飯伊の竹林面積は把握できている範囲で約619ヘクタール。県全体の4割近くを占めている。同課普及係の白石立さんは「料理をきっかけに、最終的には竹林に足を運んでもらえるようになれば」と期待を寄せていた。
◎写真説明:喬木村で開かれたメンマ料理講習会