売木村で炭焼き継承プロジェクト

地域の話題

[ 2016年 7月 2日 土曜日 8時19分 ]

7.01売木の炭焼き 売木村は本年度、大正時代から昭和初期に村の一大産業として栄えた炭焼きの技術、文化を継承するプロジェクトに取り組む。1日に炭焼き経験者らが集まって初会合を開いた。経験豊富な高齢者と移住者など若い世代でチームを立ち上げて伝統継承に努めるほか、新しい炭窯を構築して「うるぎ炭」のブランド化も視野に入れる。

 同村の炭焼きの歴史は「1889年に本格的に炭を焼いていた」という記録が残り、1921年には村内に炭焼き職人が77人いた。その後も木炭の需要が増加して35年から40年にかけて最盛期を迎えた。売木村誌によると当時日本一の生産を達成したと記されている。

 一方、現在は高齢化に伴い、炭焼き職人は村内2人ほどに減少。「炭焼き消滅の危機に直面している」として、技術継承プロジェクトを立ち上げる。県の元気づくり支援金を活用し、総事業費は約240万円。

 具体的には、70~80歳以上の炭焼き経験者と、炭焼きに興味がある20~30代の若者でチームを結成して技術継承に努めるほか、既存する昔の文献をもとに炭窯を復活させる。ドラム缶窯を活用した体験工房も併設し、人を呼び込むための村のイベント化にもつなげたい考えだ。

 1日に村内で開いた初会合には炭焼き経験者など8人が参加。新たに構築する本窯の形態や大きさ、燃料用としての需要だけではなく消臭やインテリア、アクセサリーなどの新たな商品化の可能性について意見交換した。9月ごろまでに本窯を完成させ、年度内には火入れを行う予定。この日は窯を構築する岩倉牧場にも訪れた。

 2年前から炭焼きに携わり、プロジェクトの事務局を務める元地域おこし協力隊で現在は役場の女性職員(31)は「このままでは長年継承してきた貴重な技術が途絶えてしまう。お年寄りから若者までが一緒になり、売木村らしい窯と炭を作りたい」と話した。

 プロジェクト委員長の後藤勝郎さんは「村の若い人たちから継承したいという声が上がりうれしい」と喜び、清水秀樹村長は「村の資源をうまく活用してもらいたい」と期待を寄せた。

  

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