大鹿村の大池高原(標高1、500メートル)にある中村元夫さん(68)の観光農園で、青い花を付ける通称「ヒマラヤの青いケシ」が咲き始めた。11日に開園する。
昨夏の猛暑などの影響で、例年に比べ10日ほど遅い開花。中村さんは「栽培を始めて17年目になるが、これほど出来が悪いのは初めて」と言うものの、10日は6株で計10輪の神秘的な青い花を付け、待ちわびた花愛好家らが訪れて写真に収めていた。
直径8センチから10センチの青い花は、珍しさも手伝って人気を集める。昨年の来園者は県内外から1万人を超えた。見ごろは今月中旬から下旬になりそうで、来月末まで楽しめそう。
中村さんは1994(平成6)年に200株から栽培を始めた。株分けをしながら徐々に増やし、現在では20アールの畑に黄色に咲く品種を含め4種類、約5000株が並ぶ。
青いケシは高山植物で学名「メコノプシス」。主に中国やヒマラヤなどの高山に分布する。約45種類あるとされ、高いところで標高6、000メートル近くに自生する。秘境に咲く神秘の花としても知られる。
中村農園は、入園料500円。午前8時から午後5時まで。期間中は無休。問い合わせは大鹿村観光協会(電話0265・39・2929)、または中村さん(電話0265・39・2327)へ。