満蒙開拓記念館 オープン初日から多数が来館

地域の話題

[ 2013年 4月 26日 金曜日 16時28分 ]

 旧満州に入植した満蒙開拓団や義勇隊などの史実を後世に伝える「満蒙開拓平和記念館」(河原進館長)の一般公開が25日に始まった。初日は午前だけで150人余が来館し、過酷な歴史を伝える展示や体験者の声と向き合い、平和の尊さを再確認していた。

 年表と各時代のシンボルとなる展示資料で構成し、戦前の時代にタイムスリップするようにデザインされたエントランスから入場。開拓団住居の再現など新天地での暮らしぶりを見学した後、悲しい歴史を直視することになる。

 戦渦が悪化し、男性の多くが戦場に送出され、終戦。ソ連侵攻で開拓村に残った女性や子どもたちが余儀なくされた死の逃避行は、文章陳列やビデオ上映で体験者たちの生の声を届けている。

 家族や友を失い、失意のままに行われた引き揚げは、飯山達雄氏が残した生々しい写真で綴った。

 また、戦後の残留孤児の問題は、帰国支援に生涯を捧げた阿智村長岳寺の前住職、故山本慈昭さんにクローズアップ。国に屈せず、運動を展開し、身元調査と帰国の本格化に政府を動かした姿や、残留者や帰国者たちの苦悩を伝えている。

 来館者の多くは沈痛な面持ちで見学した。13人の証言を読むことができる体験証言台では、涙を流して文字を追う人の姿もあった。

 夫と足を運んだ阿智村の女性(77)は「あまりにも気の毒で涙が出てきた。もう1度来館し、満蒙開拓の歴史を学びたい」と思いを語った。

 この日、戦没者満蒙開拓殉職者慰霊祭を開いた川路地区の70人も来館した。昨年、語り部の会を開いて体験者の話を聞いているだけに、「心に深く感じるものがあった」と関島雅直まちづくり委員会会長。「戦後68年がたち、記憶が薄れてしまっている。平和の大切さとともに歴史をしっかり伝えなければと思いを強くした」と語った。

 開館時間は午前9時半―午後4時半、休刊日は火曜日で祝祭日となった場合はその翌日。一般500円、小中高生300円。問い合わせは同記念館(電話0265・43・5580)へ。

  

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