県内で最も温暖な気候から「信州に春を告げる村」といわれる天龍村で、村の特産「竜峡小梅」の花が咲き始めた。平岡鶯巣(うぐす)地区の梅園では例年より1週間、昨年より2週間ほど早く開花し、周辺住民らに春の近づきを感じさせている。
鶯巣梅園は、国道418号天竜川橋近く、天竜川を上流から下流に見て左岸に広がる。毎年、白くかれんな花とほのかに漂う甘い香りに誘われた地域住民らが花見を楽しむ他、メジロやヤマガラ、ウグイスなどの野鳥も訪れ、愛らしい姿を見せている。
また、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、例年2月中旬に同村で行われる「天龍梅花駅伝」では、一足早く開花を迎えた神原地区の「冬至梅」とともに、咲き誇る花がランナーの走りを後押しする。
村地域振興課によると昨年は1月末に開花し、2月下旬に見頃を迎えた。現在は1~2割咲程度。今後の気温によるものの、2月中旬にも見頃を迎える見込み。
◎写真説明:鶯巣梅園で咲き始めた竜峡小梅