菱田春草の生誕地整備、署名活動で意識共有へ

地域の話題

[ 2010年 10月 21日 木曜日 15時02分 ]

 飯田市出身の日本画家・菱田春草(1874―1911)が来年で没後100年を迎えるにあたり、生誕地がある同市橋北地区でゆかりの地の整備を願う署名活動が始まった。まちづくり委員会の勝野文男会長(68)が発起人となり、おおむね1カ月間で各自治会ごと署名を集め、その思いを市に示して協力を呼び掛ける方針だ。

 生誕地への観光客が増加する一方、駐車場や住宅地になっている現地には、案内看板が立てられているだけの寂しい状況にある。整備活動は、ことし6月に開いた同地区市政懇談会で、旧飯田測候所跡地の利活用と併せて春草生誕地整備を重要な地域課題として取り上げられたことがきっかけ。

 現在、同地区では「さくら橋北祭り」や「こころふれあいイルミネーション事業」などを通して、地区内に散在する歴史的資源をつなぎ合わせ、磨きをかけることでまちなか観光の推進・発展を目指しており、生誕地跡を春草に親しめる場へと整備し、春草を顕彰する機会とする。

 署名活動は願いや思いを地域住民と共有する目的で実施。地権者にも理解を求めたといい、11月15日までの1カ月間にわたり、地区内21カ町の各自治会長が回覧や訪問形式で署名を集める。一人ひとり、約1時間かけて趣旨を説明しながら賛同を求めているという勝野会長は「春草を一層親しく顕彰するとともに、市街地活性化にもつなげていきたい」と語る。

 春草が36歳でこの世を去ってから来年でちょうど100周年。飯田市においては市美術博物館で「春秋」や、2002年に市民から約5000万円もの浄財が寄せられ、3億5000万円で購入した「菊慈童」などの作品を収集し、特別展や平常展示が開催されてきた。

  

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