喬木村阿島の「寺の前」で、早くも桜が開花した。近くの松澤清さん(69)は「いつもは阿島祭りのころに見頃になる。今年は3週間ほど早い」と驚いている。
長野地方気象台によると、9日の飯田の日中最高気温は、今年最高となる20・0度(午後3時39分)を記録し、4月下旬並みの陽気となった。
松澤さんは、同日に桜の開花を確認。翌10日は、あいにくの雨天となったが「また暖かくなればさらに一気に開花が進むのでは」と話した。
桜は、市瀬公一郎さん方の畑近くにある。一般的なソメイヨシノではなく、花びらのピンク色が濃いため、河津桜などの可能性もあるという。
阿島地区では、新型コロナウイルスの影響により、春を彩る阿島祭りで阿島獅子舞などの伝統芸能の奉納の中止が決定された。松澤さんは「祭りはなくなってしまったが、花が春を彩ってくれれば」と期待した。
同地区一帯では、各家庭に植えられた紅梅などの花が見頃を迎えている。また、周囲にハナモモを植えた家庭も多く、桜の時期以後も長く花を楽しめそうだ。
◎写真説明:咲き出した桜(喬木村阿島寺の前で)