阿智村の浪合小学校の児童が珍しい黒色のニホンカナヘビを見つけ、飼育している。
ニホンカナヘビはトカゲの仲間で日本に広く分布し、市街地の公園など身近な環境にも生息している。一般的に体は茶色だが、児童たちが見つけたのは黒色で、ニホンカナヘビの黒化型は全国でも記録がわずかしかないという。
見つけたのは同校5年の木之本竹春君(10)、村上文香さん(同)、4年の小林季瑚さん(同)、和田あかりさん(9)の4人。いずれも浪合通年合宿センターに山村留学している。
4人は今年6月、センター敷地内で黒いカナヘビを発見。低木の茂みに隠れたため、木を4人で囲み、村上さん、小林さん、和田さんの3人が一方へ追い込み、木之本君が捕まえた。4人は「カナヘビを見つけると捕まえようとするけど、黒いのを見たのは初めて。珍しいなと思った」と話した。
捕獲した翌日脱走し、1週間後にセンター内で再び見つけ、以降はセンターで飼育。コオロギやバッタを捕まえて餌を与えている。他のカナヘビより小さく、飼育中に産卵したため、卵は自然に帰した。
同校では別の茶色のカナヘビも飼っており、冬越ししたという。
4人は「黒いカナヘビは途中色が変化して見ていて楽しい。ずっと飼い続けたい」と笑顔。4年担任の齋藤憲吾教諭(28)は「県外からの山村留学生も多く、自然豊かな浪合だからこその新しい発見があり、積極的に学んでいる」と話した。
◎写真説明:捕まえた黒いニホンカナヘビ