飯伊調理師会(本田良治会長)は、飯田下伊那地域で製造の取り組みが広がるリンゴの発泡酒「シードル」に合う15種類の料理を考案し、県南信州地域振興局とレシピ集を作成した。7日には飯田市竜丘公民館で調理技術講習会を開き、このうち5品を調理して試食し合った。
飯伊の新たな食の魅力や観光資源として発信しようと、振興局が企画し、同会にレシピづくりを依頼。指導部と青年部が軸になり、地元産の食材を使った和風から洋風、伝統料理まで15種のレシピを作った。
講習会には会員ら約70人が参加した。
調理実演では、考案者らが「リンゴサツマイモ春巻き」「千代幻豚蓮根挟み揚げ」「豚肉とジャガイモのリンゴソテー」など5品を調理。辛口のシードルが揚げ物などに合うことや、同じリンゴを素材にすることで味がマッチしやすいことを伝えた。
前段で講演したNPO国際りんご・シードル振興会事務局の矢澤愛子さんは、「シードルは脇役の位置付けで、食事と一緒に楽しむことが大切」と強調。辛口の銘柄が多い飯伊のシードルは料理に合わせやすいとし、料理とセットで振興することが重要だと呼び掛けた。
レシピ集はA4判カラー刷り17ページ。15品のつくり方や材料を具体的に掲載している他、おいしく作るためのアドバイスや合わせて飲むお薦めシードルを記載。飯伊産29銘柄のシードルも写真を交えてPRしている。
本田会長は「シードルを造る人と、料理を提供する側が連携して普及・振興を図り、地域を盛り上げていけたら」と話していた。
◎写真説明:作成したレシピ集