飯田市で24日午後6時ごろ、夜光雲とみられる雲が観測された。写真は上久堅の会社員、橋爪秀昭さん(42)が同市駄科の鈴岡城址公園から撮影。同日午後4時44分に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたH2Aロケットによるものとみられる。
夜光雲は、日の出前や日没後に、高さ80―90キロの上空で、氷の結晶が太陽の光に散乱し、雲が光っているように見える現象。夏に北極や南極など高緯度地域で見られることがあるが、国内ではあまり観測された例がないという。
橋爪さんが撮影した夜光雲は、関東以西の太平洋側の幅広い地域で観測情報があった、H2Aロケットが排気した水蒸気が氷になってできたものとみられる。
天文学に詳しい知人から、「観測できるかもしれない」との話を聞き、あわててカメラを構えたという橋爪さん。「あまり雲がない晴れわたった夕方に、白い雲が漂って見える幻想的で不思議な景色だった」と話していた。 (写真=橋爪秀昭さん提供)