高森町吉田の町ボランティアセンターで29日、多くの町民が折った鶴を千羽鶴に仕上げる「平和の折り鶴つなぎ」の作業があった。中学生やボランティア約60人が福祉施設などから寄せられた折り鶴1万2000羽をつなぎ、8月6日の広島平和記念式に町から派遣する「広島平和のバス」の参加者に託した。
2009年に開所した同センターが町社協から引き継いで行う事業で14回目。今年も福祉施設の利用者や住民から折り鶴が寄せられた。
一般のボランティアだけでなく、高森中学校の生徒有志30人ほども参加した。折り鶴を1つ1つ丁寧に糸でつなぎ、50羽で1束に。20束を合わせて一つの千羽鶴に仕上げた。
家族で330羽の折り鶴を作った高森中1年の安藤瑞貴さん(12)は「去年広島に行って想像を超える衝撃を受けた。少ししか作れなかったけど平和が続いてほしいと思いを込めた」と話した。
広島平和のバスへは、同センター以外からも千羽鶴が寄せられている。団長の高野正延公民館長は「皆の思いを広島に届けたい」と語った。
広島平和のバス派遣事業は今年で31回目。小中学生30人を含む46人が参加する。広島平和記念式に参加するほか、原爆ドーム、平和記念資料館などを見学する。
◎写真説明:折り鶴を糸でつなぐ