飯田動物園がグッドアイディア賞受賞 サギの水流給餌水槽を考案

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[ 2018年 10月 4日 木曜日 15時47分 ]

チュウサギの水流給餌水槽

 飼育動物たちの生活環境を豊かにするさまざまな工夫・試み(環境エンリッチメント)の中で、特に優れた取り組みを表彰する「エンリッチメント大賞2018」(主催・市民ZOOネットワーク)で、飯田市立動物園の「チュウサギのための水流給餌水槽」がグッドアイディア賞に輝いた。

 全国から32通の応募あり、書類選考を11件が通過。現地調査、二次審査により、大賞、奨励賞、グッドアイディア賞各1件が選ばれた。

 飯田動物園がエンリッチメント大賞に応募するのは今回で4回目。賞の受賞は初めてといい、給餌水槽を手掛けた前裕治飼育員は、「チュウサギが野生に近い動きをとれるようにすることで、少しでも幸せになってくれたらいいと思い設置した。対外的にも工夫を評価していただくことができうれしい」と笑顔を見せた。

 野生のチュウサギは、田んぼや干潟などの水辺で、生きた小魚や虫などを食べるため、待ち伏せしたり歩き回ったりしながら、一日のうちのたくさんの時間を使う。しかし動物園では決まった時間に決まった場所にエサを置くため、簡単にあっという間に全部食べてしまっていた。

 そこで前さんは、野生に近い方法でエサやりができないかと、水槽を設置し中にエサの魚を沈め、ポンプで水の流れを作りだすことで魚が浮かび上がる仕組みを考案した。水に沈んだままではチュウサギは魚を食べることができないが、浮かび上がったタイミングであれば捕まえて食べることができる。

 また、ポンプによる水流はタイマーで設定。これまでは決まった時間にエサが与えられていたが、ポンプはいつ動き出すか分からないため、チュウサギは突然訪れる食事のチャンスを逃すまいと、水槽近くで待ち伏せするようになったという。

 前さんは「水槽を設置するまでは、食事を済ませると木の上で過ごすことが多く、チュウサギを見たことがないという人も多かったかもしれない。今は水槽近くで待ち伏せしているので、その姿をしっかりと見てもらえたら」と話した。

 同大賞審査委員会は、「水流を用いてエサを動かすという簡単な原理を使うことで、チュウサギ特有の採食行動を最大限に引き出し、採食エンリッチメントとして高い効果が得られている」、「給餌装置のアイディアは出尽くしたと思われていたが、水がないところに水槽を持ち込み、水流を使って給餌装置と見立てるのは斬新なアイディア」などと評価した。

  

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