新型コロナウイルス感染症対策について、飯田市は8月29日の市議会全員協議会に現状報告した。飯田保健所管内の新規感染者数は2020年からの合計で1万人を超え、うち市内は同21日現在で7204人。感染経路不明者が9割を超え「だれもがいつどこで感染してもおかしくない状況になっている」とした。
重症化率が低いことを踏まえ、会食やイベントなどの特定の場面を捉えた強い行動制限要請ではなく、一人一人の状況や場面に応じた適切な行動と感染対策を徹底することで「第7波を乗り越えていく必要がる」と指摘した。
長引くコロナ禍の影響を受ける市民や事業者に対する支援を継続し、社会経済活動を再生・復活させるための対策を進めることが重要とした。
5月23日から8月22日までの間で、保育園の休園は9カ所、一部休園は50カ所。小中学校の休校はなく、学年・学級閉鎖は28校中16校の延べ72学年・学級となっている。
ワクチンの接種率は1回目が84・4%、2回目が84・0%、3回目が68・2%、4回目が17・6%。
市民らに無料配布する簡易検査キット(抗原定性検査)について、6月末時点で当初予算と補正予算で10万4000個分の予算を確保した。その後、不足する可能性が生じたとして、8万個の追加発注費として7400万円を盛った本年度一般会計補正予算案を7月29日付で専決処分。お盆の帰省などで申し込みが増大し、9月以降の申し込みも想定した上で8月10日付の専決補正でさらに10万個分を確保した。
1日までの1週間の感染状況をみると、新規感染者数は半減し、減少率は46・3%。ただ、飯田保健所管内でコンスタントに100人を超えており「まだまだ油断のできない状況」とみた。
年代別にみると10歳未満の感染が目立つ。他の年代は前の週と比較すると50%近く減少しているものの、10歳未満のみ20%程度の減少にとどまる傾向にある。