県飯田保健所管内で新型コロナウイルスの感染が確認されたのを受け、飯田市は28日、対策本部を開き、感染症拡大の予防対策、医療供給体制の確保、イベント・行事の自粛を含めた今後の対応を確認した。
会見で牧野光朗市長は「感染者が確認されたものの大規模な感染拡大や集団感染が確認されている状況ではない」とし、市民に冷静な対応を求めた。
また感染確認を受け、感染が疑われる人が医療機関に殺到することで「医療提供体制に過剰な負荷がかかる」と指摘。適切な医療が提供できなくなることを懸念し、感染を疑う症状がある場合は医療機関を受診する前に、飯田保健所が設置する相談窓口を利用するよう求めた。
医療提供体制の崩壊によって、一定期間の不要不急の外出自粛や、移動の制限に追い込まれる可能性を示唆。牧野市長は地域経済にも触れた上で「医療提供や経済の崩壊につながらないよう郡市民一丸となって難局を乗り越えたい」と述べた。
イベントや行事の主催者に向けては、開催の必要性を再検討するよう要請。市民に対しては▽換気の悪い密閉空間▽感染が拡大しやすい人混み▽近い距離で会話する環境―の3つの条件が同時に重なる場で行われるイベントや行事への参加自粛を求めた。
◎写真説明:会見する牧野市長