「第68回文化財防火デー」の26日、飯田広域消防本部は、大鹿村の国指定重要文化財「松下家住宅・土蔵」の立ち入り検査と防火・防災指導を行った。
文化財を火災や自然災害から守り、地域住民に文化財愛護の意識を高めてもらおうと毎年行っている。▽消防用設備の維持管理▽標識の設置▽火気設備の適正利用や老朽化した機器の交換▽放火防止対策▽防災訓練の実施―などを項目に検査や指導をしている。
松下家住宅は同村大河原にある本棟造りの木造住宅。1820(文政3)年に建てられた。住宅北側にある土蔵は1772(明和9)年建築。3月~12月まで管理人が常駐し、希望者は見学ができる。
この日は高森消防署の署員が検査にあたり、消火器が古くなっていないかなど消防設備を見て回った。
同本部予防課の吉田敏二課長は「文化財防火デーに合わせて、住民の方にも改めて防災意識を持ってほしい。貴重な財産を守っていただきたい」と呼び掛けていた。
検査に立ち会った大鹿村教育委員会の北村尚幸さんは「村の歴史を象徴する文化財の1つ。引き続き防火や防災に注意しながら村の魅力を発信していきたい」と話していた。
◎写真説明:署員が消防設備を確認した