大型で強い台風11号は6日正午現在、松江市の北北西約280キロの日本海上を時速65キロの速さで北東に進んでいる。長野地方気象台によると、県内では6日の昼前から夕方にかけて風が強まる見込み。飯田下伊那地域でも5日には強風の備えに追われる農家の姿が見られた。
気象庁によると、同現在の中心の気圧は965ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートル。
気象台によると、県内では南北に開けた谷筋を中心に南風が強まる見込み。県南部で予想される最大風速は12メートルで、最大瞬間風速は25メートル。
飯田市座光寺でリンゴを栽培する竹内正義さん(71)は、枝に支柱を設置するなど枝折れへの対策を講じていた。台風の被害は何度もあるといい、「できる備えはしないと」と作業に取り組んでいた。
サンふじとシナノスイートを主に育てており、10日ごろから収穫を始めるという。「収穫が近づくと実が柔らかくなって傷が付きやすい。今年は実が大きく、順調に育っているので被害なく収穫したい」と話していた。
気象台は、強風による果物の落下など農作物の被害に注意するよう呼び掛けている。
◎写真説明:台風に備え支柱を立てる農家