かぶちゃん農園関連2社が破産 ファームと信州乳業

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[ 2018年 10月 13日 土曜日 13時52分 ]

 10月1日に破産手続開始決定を受けた、かぶちゃん農園(飯田市川路、鏑木武弥社長)の関連会社で、同社長か代表を務める、かぶちゃんファーム(同市川路)とかぶちゃん信州乳業(下條村睦沢)が12日、東京地裁から破産手続開始決定を受けた。

 かぶちゃんファームは2009(平成21)年に設立。かぶちゃん農園向けに市田柿を中心とした農産物の生産を手掛け、栽培地域は長野県以外にも静岡や山梨、九州地域にまで広げていた。18年2月期の売上高は約1億9500万円。

 農地の荒廃など懸念広がる

 かぶちゃんファームが管理する柿畑は、飯田下伊那地域に40~60ヘクタールあると見込まれており、関係者の間では生産面の影響や荒廃地化を懸念する声が広がっている。

 県南信州地域振興局農政課は、2日に飯伊6市町村や県農地中間管理機構の担当者と情報交換。農地の貸し借りを仲介している同機構を介したり、個別の契約で遊休農地を貸与している個人契約が多いとする情報を共有した。

 神通川洋一県南信州地域振興局農政課長は「まずは関係団体間で情報共有を図っていきたい」と話した。

 県農地中間管理機構によると、機構を介してファームと契約している農地は、飯田市、松川、高森町、下條村の63件約14ヘクタールという。また、市田柿のブランド化を推進するJAみなみ信州は、独自調査でファーム管理の農地を約57ヘクタールと推計している。

 田内市人組合長は「農家への影響を極力出さないようにすることが先決。県機構と連携し、その手法をモデルに対応を図っていきたい」と話した。

 40~60ヘクタールとされる農地のうち、実際に収穫できる農地は限定的と見られるが、関係者の話では、この秋に見込んでいた生柿の収穫量は40トン程度だったという。21日にも収穫が始まるとされる中、柿の行方に見通しはたっていない。

 また、収穫に向け一つの課題となっているのが柿の木のオーナー制度だ。9月3日に破産手続開始決定を受けたケフィア事業振興会(東京都千代田区、鏑木秀彌社長)を中心とするケフィアグループは、06年から「市田柿1万本プロジェクト」として、柿の木のオーナー制度に基づく「かきの森」づくりを進めてきた。

 このため、農地を貸している地権者が確認できても、柿の木や実の所有権が分からず、手を出すことのできない状況もある。中山間地にある柿畑も多く、実をなったまま放置すると獣害を招きかねないといった懸念の声も聞かれる。

 「かきの森」づくりの一環として、かぶちゃんファームは2012年に平谷村と平谷牧場奥の採草地30ヘクタール(村有地)を借り受ける契約を結び、柿の木を定植した。

 しかし村によると、村内は標高が高いため果樹農家が存在しないといい、同所の柿の木も枯れてしまい、シカやクマなどの獣害もあって現在は荒地になっているという。

 また、今年の台風21、24号の影響で進入路の農道が崩落して入れない状態になっており、利用がない道のため復旧も難しい。契約時に40年間契約で一括支払されているものの、村は「今は何も情報がない状態。対応に困っている」とした。

 事業継承望む声も

 かぶちゃん信州乳業は、地元の酪農協同組合から牛乳、乳製品関連商品の製造、販売事業を譲り受ける形で16年2月に設立し、下條村の道の駅「信濃路下條」で「かぶちゃん遊牧館」を運営。ヨーグルトやアイスクリームなどの乳製品を中心に販売し、18年2月期には売上高1億1100万円をあげていた。

 しかし今年9月18日に、かぶちゃん農園がほぼ全社員を整理解雇する通知を出したことを受け、同月25日から遊牧館を休業。従業員らは自宅待機の状態が続いていた。

 遊牧館の土地の一部を所有する下條村には今月12日午後、同社から破産開始決定を受ける旨が伝えられた。村によると従業員はパートを含め12人で、給与は支払われたという。村は「なるべく早い時期の事業継承を望んでいる。村としてできる部分は応援していきたい」とした。

  

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