自然保護法で第1種特別地域に指定されている飯田市の景勝地「天龍峡」の岩場に、ロッククライミング用のくさび60本以上が打ち込まれていたことがこのほど分かった。付近を通り掛かった市民が3月上旬に発見し、市に通報。市は毀損(きそん)届を文化庁に提出しており、同庁や県と協議しながら対応を検討している。
市教育委員会によると、くさびが打ち込まれていたのは天竜奥三河国定公園内にある天竜川右岸の巨岩「樵廡洞(しょうぶどう)」とその周辺の岩。目視で確認したところ、さびて古くなった物から比較的新しい状態の物まで63本が見つかった。
市では発見後、岩場に立ち入らないよう呼び掛ける看板を付近の遊歩道に設置。また地元山岳会に協力を要請し、クライミングなどで岩場を使用しないよう求めている。