飯田市松尾清水の無職、小林正敏さん(82)の遺体が自宅で見つかった事件で、遺体は死後数日経っている可能性が高いことが20日、飯田署への取材でわかった。司法解剖は19日に終了したが、外傷の詳細は明らかにされておらず、死因は特定されていない。
同署によると、18日午後4時すぎに近隣の知人が警察に通報し、同4時半ごろ、安否確認に訪れた署員が遺体を発見した。警察は殺人事件とみて捜査本部を設置し、捜査している。
近所の70代男性は「小林さんはカラオケが好きで、夜になると自宅で歌っていたが、14日くらいから聞こえなくなった。18日に訪れた人が玄関に血があったので通報したようだ」と話した。
事件が起きた住宅街では「こんな事件になっているとは思わなかった」と、不安や動揺が住民に広がっている。
複数の近隣住民によると、あまり家から出ることがなく、近所付き合いは少なかったという。
地元の老人クラブ「清老会」に入っていたが、会員の80代男性は「お酒の好きな人だった。自分からトラブルを起こすような人ではなかった」と話した。