飯田下伊那地域(飯田警察署管内)で9月末に交通死亡事故が連続して発生し、ことしの死者数が5名となったことを受け、県交通安全運動推進下伊那地方部は15日、交通死亡事故多発警報を発令した。同日、阿智村で交通指導所を開設したのを皮切りに28日までの14日間、管内各所で死亡事故防止を呼び掛けていく。
飯田署管内の交通死亡事故発生件数は一昨年3件、昨年3件だったもの、ことしはすでに5件。このうち3件は阿智村の国道153号で発生した。飯伊で交通死亡事故多発警報が発令されるのは今回が初めて。
警報の発令に合わせて、日帰り入浴施設や大型店へ警報発令を知らせるポスターを掲示。通常の交通安全運動では個別店舗へ協力を求めるケースはなく、特別な措置だという。初日の15日には、死亡事故が多発した阿智村智里の国道153号カーブ近くで、交通指導所を開設して啓発活動を行った。
村内の交通安全協会員や交通指導員ら10人ほどが通行するドライバーに安全運転を訴えるチラシやポケットティッシュ、クリアファイルなどの啓発資料を手渡し、交通事故が多発していることを知らせ安全運転を求めた。
同下伊那地方部事務局の県下伊那地方事務所、地域政策課長は「飯田下伊那の道路は起伏が激しくカーブが多いのでスピードを抑えた運転を心がけてほしい。呼び掛けを通じて、これ以上交通死亡事故が起きないようにしていきたい」と話していた。