3日午前2時半すぎ、飯田市知久町の2丁目と3丁目の2カ所の道路沿いに置いてあったごみが相次いで燃えた。同町ではこの日の早朝、資源ごみの回収があり、燃えたのはごみ集積所に置かれたビニールやダンボール。飯田署では不審火とみて調べを進めている。
現場は同町2・3丁目交差点を挟んで100メートルほどしか離れていない。通り掛かった男性が2丁目のごみの出火に気付き、近くで営業中だった飲食店従業員らに協力を求めてバケツに水をくんで火を消すとともに、女性客が119番通報した。
さらに、消火作業中に3丁目のごみも燃えているのに気付き、掛け付けたタクシー会社の社員ら6人が初期消火に当たった。
タクシー会社によると、平日この時間帯は客の利用はあっても、同町の人通りは少ないといい、2丁目出火現場近くに住む男性は「市街地では以前にも駅周辺で放火のような火災があり、恐い」と話した。
同町の住民らによると、資源ごみの出し時間に規制はなく、大半が夜のうちに指定場所にごみを出すという。住民の女性は「住宅密集地でしっかりしたスペースがない。空き店舗などを利用したごみの集積所などができれば少しは防火につながるのでは」と話した。
市街地「丘の上」では8月にもJR飯田駅周辺でダンボールなどが相次いで焼ける4件の火災が発生しており、同署では関連性も含め調べを進める。