18日告示の喬木村長選で無投票3選を果たした市瀬直史氏(63)が27日、初登庁した。就任式で職員を前に「確かな基盤を形成し、次の世代が新しい村づくりに果敢に挑戦できる土台をつくる4年間にしたい」と意気込みを語り、3期目のかじ取りをスタートさせた。
就任式は午前8時半から村福祉センターで開かれ、職員らが拍手で出迎えた。
花束を受け取りあいさつに立った市瀬氏は、行政の最大の使命は住民の幸せな暮らしを実現することとし「そのために何ができるか常に考える必要がある」と述べた。住民、議会、行政が一丸となった村づくりに向けては「対話の裾野を広げ、一歩一歩着実により良い社会の構築を目指して歩む」と覚悟を示した。
喫緊に取り組むべき村の課題には、新型コロナウイルス対策▽村内のリニア中央新幹線と三遠南信道建設工事による村民の負荷の軽減▽災害に強い村づくり―の3つを挙げた。
このうち村内で本格化しているリニア・三遠南信道の工事については、工事前から懸念されていた騒音や振動、日照、交通渋滞などの課題の解決のため「JR東海や国交省と交渉し、住民の生活への負荷が最少になるようにする」とした。
この他にも人口減少対策や高速交通網の整備を見据えた村づくりなどにも言及し、「明確な目標を定め、課題解決への道筋をしっかりと立てていく必要がある」と指摘。職員に対しては「村民の血税をどう村民益につなげるか、いつも頭の片隅において業務に励んでほしい」と呼び掛けた。
◎写真説明:初登庁した市瀬氏