松川町は1日の町議会全員協議会で、コミュニティーバスの通常便4路線と生田地区で実証運行中のデマンドタクシーを1つの路線に統合し、町内全域で乗り合い型のデマンドタクシーを運行する見直し案を示した。人口知能(AI)による自動配車システムも導入。来年1月からの運行実施を目指し、住民に理解を求めていく。
人口減少やマイカーの普及により公共交通の利用者が減少する一方で、自動車の運転が難しくなる高齢者が増加しており、町は住民福祉の向上や交通事故防止の観点からも公共交通の見直しを図っている。
デマンド運行に移行するのは、通常便の上片桐循環、生田循環峠部奈線、生田循環中山柄山線、大島循環の4路線。AIによる配車システムにより現行のデマンドタクシーよりも利便性を向上させる。
まちづくり政策課の佐々木保課長は「高齢者の免許返納の増加が見込まれるが、生活のために車を手放せない人もいる」と指摘。「公共交通が、好きなところに行ける自家用車に近づけるよう、町が環境を整える必要がある」とした。運行事業者との調整などはこれからで「1年間をかけて慎重に(デマンド運行について)理解を求めていく」と話した。
朝夕の通学便については利用者が増加傾向にあることから見直しは行わない。