県は13日、来年度当初予算から試行する「県民参加型予算」(提案・選定型)のうち、予算化へ向けて取り組む事業を発表した。南信州地域振興局では、原一樹さんが提案した「日本一コンテンツ普及・開発プロジェクト」と、阿智昼神観光局が提案した「南信州メディカルバレー(仮称)構想元年」の2事業を選んだ。当初予算案への計上を目指す。
各地域振興局がテーマ設定して県民・団体から事業提案を募った。南信州地域振興局は、リニア中央新幹線長野県駅が設置される南信州(飯田下伊那)地域の認知度向上をテーマに提案を募り、10件の応募があった。県政モニターの審査結果を踏まえ、地域振興局長が選定した。
原一樹さんの提案は、地域住民が日本一だと誇れる地域資源を再確認し、自ら守り、発展する行動につなげようとする事業。PR要素を掘り起こし、ブランド化に取り組む。2023年度の成果目標は、3種類以上の地域の誇れる日本一のストーリー化。事業費は651万円。
阿智昼神観光局の提案は、リニア新時代へ向け、南信州地域の環境や風土を生かしたウェルビーイングに取り組む事業。全国の研究者や民間企業から提案を募集して地域への関心を集めるとともに、提案を効果的に情報発信して認知度向上に取り組む。23年度の成果目標は同観光局と連携した情報発信1件以上、事業費は532万円。
同様に参加型予算で提案募集をした諏訪、長野の両地域振興局は、各1事業ずつの当初予算化を目指す。2事業は南信州のみ。
今後、県内部で検討を行い、知事査定を経て予算編成。23年度当初予算案への計上を目指す。