今春の統一地方選挙の前半戦となる県議選(3月31日告示、4月9日投開票)の告示日まで、あと2カ月に迫った。飯田市・下伊那郡区(定数4)では、これまでに現職2人と新人2人の定数同の4人が立候補を表明している。1月末時点で具体化には至っていないが、他にも候補擁立の動きがある。独自で候補擁立を模索する連合長野は難航している。
出馬予定者のうち現職は表明順に、5期で自民党県議団の小池清氏(65)=飯田市下久堅=と1期で県民クラブ・公明の川上信彦氏(52)=平谷村=の2人。新人は表明順に、団体職員の早川大地氏(41)=同市箕瀬町=と共産党の熊谷美香氏(56)=阿南町西条=の2人。現職2氏が引退を表明している。
6期目を目指す自民党の小池氏は、事務所開きについて「感染状況をみて開催時期を検討していく」とする。昨年8月の出馬表明後からあいさつ回りを重ねているが、コロナ禍を受けて集会などは自粛。県政報告も新聞折込で配布した。本格的に動き始めるのは「2月定例会が終わってからになる」としている。
再選を目指す公明党の川上氏は、2月11日に党時局講演会を市内で開く。党幹事長で衆院議員の石井啓一氏を迎える。事務所開きや集会などについては新型コロナの感染状況もあり「まだ未定」とする。「現在は物価高騰やコロナ、子育て支援などについて、地域を回りながら話をうかがっている」とした。
新人で団体職員の早川氏は、今月15日に市内橋南地区で事務所開きを行った。市内20地区と13町村に支部を設けて拡大を図る戦略で、3月に総決起集会を計画している。党籍がある自民党から推薦を受ける。「大鹿から天龍まで積極的に足を運び、若者から高齢者まで全世代の声を聞きながら活動したい」とする。
共産党新人の熊谷氏は、2月11日に同市駄科で事務所開きを行う。25日の地区委員会役員会で決めた。住民の意見を聞いて回り、地域の集いに出席するなど地道に広げたい考え。週2、3回は各所でスタンディングアピールを続けている。「個々の方と近くで話を聞くことを大切にしている」とした。
前回選で連合長野の推薦を受けた現職2氏の不出馬表明を受け、連合長野は候補者擁立を模索しているものの依然難航。今月23日には幹部が集まって現状を確認し、今後の方向性について話し合った。連合長野飯田地協の林豊議長は「労働者の立場で意見を届けてくれる人を推していきたいと考えるが、独自候補の擁立は厳しい状況。関係団体へ働きかけることも視野に入れ、最低でも1人は推薦できるような環境を整えたい」と話した。
日本維新の会長野県総支部は、飯田市・下伊那郡区の候補擁立について「模索中」としている。
他にも候補擁立の動きがある。