1月25日告示の阿智村長選で3選を果たした熊谷秀樹村長(53)が14日、初登庁した。村の将来に向け人材の育成を強調。「子どもから大人まで村全体で人を育てる意識を高めていく」と意気込み、3期目をスタートさせた。
就任式は午前8時半から村コミュニティ館で開いた。職員約70人が拍手で出迎え、花束を受け取った熊谷村長は顔をほころばせた。
熊谷村長は24年ぶりの選挙戦を「多くの人に会え会話ができた。その笑顔を見て、人の喜ぶ顔をつくるために仕事をしなくてはと強く感じた」と振り返り、職員に向けて「仕事の一つ一つが10年後、20年後の村の未来をつくる。公務員になった時の気持ちを忘れないでまい進してほしい」と呼び掛けた。
村全体を家族と捉える「阿智家族」の理念を踏まえ「一人一人を孤独にさせない村に」と思いを強調。「気持ち良く声を掛け合い、喜びも悲しみも分かち合える村を目指す」と力を込めた。
政策として▽命と経済を守るコロナ対策▽人材の育成▽阿智ブランドの向上―の3つを挙げ、「人口減少の中、若い人に村への関心を持ってもらわねば」と人材の育成を強調。「仕事の中で村民をプロデュースし、主役にして村政に参加してもらおう」と呼び掛けた。
職員を代表し牛山明彦副村長は「行政経験のない中、2期8年尽力し、コロナの難しい村政運営も経験された。リニア三遠南信道開通を見据え重要な時期。激務が続くが健康に留意して活躍を」と歓迎の言葉を述べた。
◎写真説明:就任式で花束を受け取る熊谷村長(村コミュニティ館で)