飯田市の佐藤健市長は6日、市役所で年頭の記者会見に臨んだ。地域の長年の重要課題解決に向けた昨年の取り組みに触れた上で「流れをくみ、着実な歩みを進める年にする」と抱負を述べ、足元の課題についても一つ一つ解決していく姿勢を強調した。
昨年は、誘致を目指している信州大(本部・松本市)の誘致推進協議会が立ち上がり、新文化会館は基本理念と基本構想の検討がスタート。飯田署の建て替えにあわせて併設する南信運転免許センター(仮称)を巡って県から方針が示され、リニア中央新幹線県内駅の周辺整備事業は土木工事の実施設計をまとめた。
信大新学部に言及すると「中村宗一郎学長から学内で検討する時間がほしいという話があり、半年がたった」と指摘。「学内の議論を外からどう促進できるか分からない」としつつ、具体的な提案ができる機会があれば積極的に情報提供するなど、学内議論が進むよう働き掛けたい意向を示した。
免許センターについて、県は風越公園の地盤をボーリング調査する契約を年度内に結び、2023年度に調査を予定する。「今年中に、設計費を県の予算として計上してほしい」と願った。
宝島社が発行する月刊誌「田舎暮らしの本」による2023年版「住みたい田舎ベストランキング」で、市が「人口5万人以上10万人未満のまち」の総合部門で初の全国1位となったことは「地道な取り組みが評価されたもの」と冷静に受け止めた。
◎写真説明:年頭会見に臨む佐藤市長