飯田市の「市長と語るまちづくり懇談会」が21日夜、東野地区で開かれ、移住定住や企業誘致などについて市の方針や佐藤健市長の見解をただした。懇談会は東野地区を皮切りに全20地区で行われる。
佐藤市長は「人口対策は市の最重要テーマ」と強調。市が掲げる人口目標に向けて企業誘致に積極的に取り組みたい意向で、コロナ禍に言及すると「企業誘致の取り組み方が変わってくる。テレワークなどを視野に入れながら進める」と語った。
飯田市には4年制大学がなく、若者の7割ほどが高校卒業時に地域を離れ、将来的にも4割しか戻ってこない。佐藤市長は「一番は出身者へのアプローチ」と指摘。伝統芸能の東野大獅子を例に「いったん離れた若者がここへ還って来たいと思える環境づくりが重要」とした。
企業誘致に向け、市は三遠南信道龍江インター近くに新たな産業団地を造成中で、佐藤市長は中央道山本インター周辺でも適地を考えていると説明した。
移住政策について、市は短期戦略と中長期戦略の2つの軸を持って取り組む。若者と子育て世代を中心に2019年度は114人、20年度は98人がそれぞれ移住。コロナ禍であってもオンライン相談などを活用し、21年度は104人の移住につながった。
本年度の懇談会は、いずれの地区も年1回はまちづくり委員会と市の共催で開催することを原則とする。日程は次の通り。
▽24日 羽場(羽場公民館)▽28日 橋北(橋北公民館)▽30日 龍江(龍江公民館)
▽7月4日 松尾(松尾公民館)▽8日 丸山(丸山公民館)▽11日 下久堅(下久堅公民館)▽12日 橋南(橋南公民館)▽14日 南信濃(南信濃地域交流センター)▽19日 上村(上村公民館)▽29日 上郷(上郷公民館)
▽8月30日 鼎(鼎公民館)
▽9月1日 千代(千代公民館)▽2日 川路(川路公民館)▽5日 竜丘(竜丘公民館)▽6日 三穂(三穂公民館)▽16日 山本(山本公民館)▽22日 伊賀良(伊賀良公民館)▽26日 上久堅(上久堅公民館)▽30日 座光寺(座光寺公民館)
◎写真説明:東野地区のまちづくり懇談会