飯田市は10日夜、新文化会館整備の方向性を検討する委員会の第1回会合を高羽町の飯田文化会館で開いた。関係団体や学識経験者などでつくる委員、佐藤健市長、熊谷邦千加教育長らが出席。9~10回ほどの会合を重ね、新文化会館整備に関する基本理念と基本構想、基本計画を検討する。
1972(昭和47)年に建設された飯田文化会館は今年4月で耐用年数50年が経過した。昨年11月公表の市の財政見通しでは、2027年度以降に着工を目指す方針としている。
委員は利用団体や教育、文化、福祉団体の関係者、公募、学識経験者の19人でつくる。任期は2024年3月までの2年間。
冒頭で佐藤市長は「議論のプロセスを市民の皆さんに共有することで着地点を見出せれば。活発な議論を」とあいさつ。自己紹介に続いて、委員長に塩澤哲夫さん(オーケストラと友に音楽祭実行委員長)、副委員長に上沼俊彦さん(萩元晴彦ホームタウンコンサート実行委員長)を選出した。
議事では委員会の役割や目的を確認。文化会館が「主体的な文化創造活動」の展開を支援する拠点として存在するため、「飯田の文化」に基づいた理念や構想を検討する―などとした。建設に向けた今後の事業プロセスも共有。ミニワークショップも行い、3班に分かれて「飯田の文化とは」のテーマで意見交換した。
次回は7月19日の開催を予定。塩澤委員長(74)は「それぞれの立場から思いを出してもらい、最適解を導き出せる場になれば」と話していた。
◎写真説明:ミニワークショップで「飯田の文化とは」をテーマに話し合った