県企業局南信発電管理事務所の飯田建設事務所が1日、飯田市座光寺のエス・バード内に開所した。駒ケ根市以南の発電施設の運転管理などとともに、再生可能エネルギーとしての水力発電所の新規電源開発に取り組む。
県企業局は県ゼロカーボン戦略に基づき、水力発電所を2025年までに36カ所に増やす目標。新規電源開発の加速化や既存発電所の運転効率化などのため、新たに飯田市と松本市、上田市の3カ所に発電建設事務所を設けた。飯田発電建設事務所の職員体制は13人で新3事務所の中で最も大きい。
開所式で須藤俊一企業局長は「水の恵みを未来につなぐという企業局の目標に向かって一致団結して職務にまい進してほしい」と訓示した。
県企業局の23発電所のうち、18カ所を南信発電管理事務所が管轄する。うち、駒ケ根市以南の10カ所を飯田発電建設事務所が管理していく。また、新規電源開発はすでに2カ所が決まっており、1カ所で調査中。既存発電所3カ所で大規模改修も予定している。
県企業局の発電所で最も南側にあるのは飯田市の松川ダム発電所。藤本晃人飯田発電建設事務所長は「市町村や土地改良区などと連携し、飯田市以南で新規電源開発が可能な場所を発掘していきたい」と語った。
エス・バード内には、県工業技術総合センター航空宇宙産業支援サテライトもある。田切宏美南信発電管理事務所長は「航空宇宙産業とともに、グリーン電力の面から地域の産業振興に貢献できれば」と期待した。
◎写真説明:飯田発電建設事務所が開所