【飯田市】1期目を折り返す佐藤健市長に聞く 大学のあるまちづくり、下ごしらえの2年「形にする」

政治・行政

[ 2022年 10月 14日 金曜日 16時26分 ]

 佐藤健氏(54)の飯田市長就任から今月で2年となり、1期目を折り返す。リニア中央新幹線や三遠南信道といった大規模プロジェクトを抱える中、人口減少、人材確保、新型コロナなどへの対応が求められ、信大新学部誘致活動をきっかけに「大学のあるまちづくり」にも注目が集まる。コロナ禍の1期目2年の市政運営を振り返り、地域課題に関する現状の受け止めや残りの任期に対する思いなどを聞いた。

 ―市長になり2年が経過した。自己評価は

 「掲げた公約はすぐに形になるものばかりではないが、この2年でおおむね着手できたと思う。『下ごしらえ』の2年間であり、残りの2年間で一つ一つ形にしていきたい。今後10年間の財政見通しを立て、必要なものに投資ができる見通しを付けた。南信州リニア未来ビジョンを広域連合でまとめ、市内についてもゾーニングをするなどリニア時代の青写真は作った。どちらも大事な物差しとなり、これをベースに形にしていく。信大の話は就任前には想定していなかったが、今後、新学部誘致活動で端緒を開いた大学のあるまちづくりに積極的に取り組んでいく。新文化会館は財政的なめどを確認した上で議論がスタートし、スケジュールに乗った。南信運転免許センターは地元として候補地を一本化して具体的な協議に入るなど着々と進んでいく見通し。リニア駅周辺整備も土木の実施設計が固まり、実装に向かっている」

 ―リニア県駅からJR飯田線への接続を円滑にする乗換新駅を巡り、設置を取りやめた

 「変化する時代と技術に対応するのが公共整備の在り方。これからのニーズに合わせて柔軟に対応するという象徴的なものになる」
 ―コロナ対応を優先せざるを得ない2年だった。課題は

 「対話と現場主義がコロナ禍で阻まれている。対話の機会や現場へ足を運ぶ機会が想定よりも少ない。足を運んで現場を見ることが市政運営のベースになると考えるが、思うようにできていないという反省はある」

 ―信大の情報系新学部の設置構想で、誘致に名乗りを上げたものの先行きは不透明

 「現在は信大の学内検討を見守っている状況。この間に、大学のあるまちを想定し、現状に足りないところを整えていく」

 ―4年制大学の設置は地域の長年の悲願だが、依然設置には至ってない

 「具体的な話が目の前にほとんどなかった。チャンスがなかったということだと思う。今回は千載一遇のチャンス。4年制大学の定員が18歳人口に比べて著しく少ないのは県全体の課題であり、この地域がリニア沿線になった時に地方移転をしたい大学があればぜひ誘致したい。当面は具体的な話がある信大。半年や1年の活動で実現するとは思っておらず、粘り強くやっていく」

 ―リニアと三遠南信道の工事が本格化している

 「リニアの開業時期がはっきりしない一方、三遠南信道は順調に進んでいる。リニアが人と情報を運ぶとすると、三遠南信道は人と物。経済効果は三遠南信道の方が大きいのでは。2大交通インフラをどう活用し、地域の産業や観光へ結び付けるか。産業界の皆さんと今一度ビジョンを描きたい」

 ―アリーナ機能を中心とした複合施設の進ちょくは

 「具体化に向けては広域連合内に温度差があり、今の時点で見通しはない。検討が止まっており、早い段階で動かし始めたい。任期の残された課題の一つであり、どうにか方向性を出したい」

 ―将来をどう見通すか

 「この先の10年、15年、リニア開業を挟んだこの時期に、やるべきことをやる準備として、リニア時代の絵姿や財政見通しを描いた。2年間の下ごしらえのもと、これから成果を積み上げていきたい」

 ―残り任期に向けて改めて決意を

 「市民の声を一つ一つ実現させたいとまとめたマニフェストを少しずつ形にしてきた。アリーナやグラウンドの芝生化など、スポーツ施設関連はこの2年で大きく進んでないのでギアを上げて取り組む」

 ―2期目の意向は

 「当面は残された任期をしっかりやる。2期目についてはもう少し先の判断になる」

(聞き手・遠山貴雄)

◎写真説明:インタビューに応じる佐藤氏

  

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