南信州広域連合議会定例会は14日開会し、佐藤健連合長は2022年度一般会計当初予算案など議案9件を提出した。議会側はいずれも各委員会に付託した。会期は28日までの15日間。一般質問は28日。
当初予算案は、新型コロナ対策や災害復旧への対応など、構成市町村が困難な財政運営に直面していることを認識した上で選択と集中の観点で編成した。
一般会計は前年度比8・7%増の17億1700万円。企業版ふるさと納税を活用した信州大学南信州キャンパス構想推進基金への新規積立やコンソーシアムへの負担金、ごみ処理施設やし尿処理施設の整備などが全体を押し上げた。
歳入のうち分担金・負担金は7・4%増の13億7500万円を計上し、使用料・手数料は0・2%減の2億1200万円を見込んだ。一方、歳出のうち公債費は4・2%減の5億200万円を計上した。主な事業のうちリニア地域づくり推進費に130万円を計上し、南信州地域の将来ビジョンを絵姿にまとめていくとした。移住促進プロジェクト事業は広域振興基金特会繰入金を活用して事業を継続。ポストコロナの広域観光振興に向け、地域連携DMO支援は本年度に続いて1800万円を盛った。産業振興と人材育成の拠点と位置付けるエス・バードの管理運営に5500万円、工業技術試験研究所の体制強化として約1000万円を計上した。
稲葉クリーンセンターの運転管理では施設運転管理業務委託料に2億7800万円、施設メンテナンス工事費に7000万円。この他、信州大学共同研究講座の運営支援として航空機システム共同研究講座コンソーシアム負担金に2000万円、ランドスケープ・プラニング共同研究講座コンソーシアム負担金に1300万円をそれぞれ計上した。
特別会計のうち南信州広域振興基金特別会計は8・9%増の1100万円、飯田広域消防特別会計は12・1%増の23億9100万円、稲葉クリーンセンター特別会計は25・0%減の1億3700万円。4会計全体では9・0%増の42億5700万円となった。