高森町の住民有志40人余りでつくる「高森町のサッカー場と場外舟券売り場建設を考える会」(杉田洋一代表)は25日、壬生照玄町長との懇談を行い、山吹地区の多目的広場「ほたるパーク山吹」にサッカー場を建設する周辺開発事業について、「事業を一旦止め、町民の意見を出し合う場を設けてほしい」と要望した。
5月の発足から会合を重ねてきた同会は、2月25日に開かれた同事業の町民説明会を前に、土地の取得議案が町議会臨時会で上程、議決されたことや、各地区での説明を終える前にクラブハウス建屋の改修工事の入札が行われたことなどから「町民への説明、意見聴取がないままに事業が進められている」と指摘。
「情報が町民に共有されていない以上、事業の妥当性を改めて町民に問うべき」と、町が9月定例会で提出を予定する、2億4000万円余りの建て屋改修事業費を盛った一般会計補正予算案の見送りを求めた。
また、町が計画する「JFA公認ピッチ」の必要性に疑問を呈し、「公認の必要がなければクラブハウスを整備する必要もなくなる」との考えを示した。
壬生町長は「選挙時には公約に掲げて説明し理解を得てきたものと判断していたが、不足していた点、これまでの手続きで違う手法があったかもしれないことに、考えが至らなかったことは申し訳ない」と謝罪。一方で、「国の補助金がある中、ここで立ち止まるのではなく、事業への理解が得られるよう説明を重ねていきたい」とし、予定通り補正予算案を提出する方針を示した。
懇談を終え杉田代表は「思いは伝えることができた。議会の判断などを踏まえながら今後の活動について考えていきたい」と話した。
◎写真説明:下市田区民会館で開いた懇談会