川路皮切りに市政懇談会 地区の未来は住民で開く

政治・行政

[ 2016年 5月 26日 木曜日 12時53分 ]

 飯田市の2016年度の市政懇談会が24日夜、川路地区を皮切りに始まった。川路公民館には住民約70人が来場。牧野光朗市長から市政経営の方向と課題を聞いてから、地域課題に応じた3分科会に分かれて市の幹部らと意見を交わした。市政懇は7月27日まで市内全20地区で順次開かれる。

 ことしの市政懇は「リニア中央新幹線や三遠南信自動車道の全線開通の先に、どんな地域を思い描くのか。それぞれの地区の未来に向けた取り組みを考える」目的で開催。17年度からを計画期間とする市の次期総合計画(いいだ未来デザイン2028)の策定検討や地域課題を中心に議論を見込む。

 牧野光朗市長は旧飯田工業高校を活用して産業振興・学術研究の機能の集積を図る「知の拠点」構想や空き家の活用に向けた取り組みなどを解説。次期総合計画の策定は「トップダウン式ではなく、地域から将来像の議論を深めるボトムアップ型で進める」とし「何もせねば人口は減る一方。当事者意識と共創こそ、地域を切り開く原動力」と呼び掛けた。

 続く分科会は①子どもが帰ってきて、活き活きと住み続けられる川路の実現に向けて②改修後の天龍峡温泉交流館を地域でどう活用し、来訪者にどう利用してもらうか③伝統文化を継承していくためには―をテーマに、市の理事者や部局長らも分散して開いた。

 ①では、課題としては住居や医療機関の確保などが、地域づくりのキーワードとしては「特色」や「つながり」などが挙がった。代田昭久教育長は小中学校長を務めた東京都杉並区や佐賀県武雄市での実績を基に「学校教育で特色を出せば人は集まる」と強調。子育て世代の男性は「組合未加入者が増えており、10年、20年後は隣近所の顔も分からなくなるのではないかと思うと不安」と話した。

 ②では、同交流館の指定管理者で地域住民らでつくる「農耕百花」が「満足できる温泉と食事の提供」に努める方針などを説明。参加者からは「食堂は他店とどう競合するのか」「メーンメニューとするそばは県内のどこでも産地。何か名物をつくり、天龍峡全体で盛り上げるべき」「周辺の遊歩道は在来植物や花を生かして」などの質問や意見が出た。

 ③では、地区内各区に伝わる祇園囃子や龍神の舞、獅子舞などの保存会関係者らが、継承に向けたそれぞれの課題や取り組みを共有。「区民全員が保存会員の意識を持ち、生涯現役の思いで取り組んでいる」「子どもでも対応できる楽譜にしている」「年配者のけん引が重要」などの意見を出し合った。

 川路地区まちづくり委員会の吉川武夫会長は閉会あいさつで「自分たちの地域は自分たちでつくることが基本。できないことには市の助成や助言をもらい、前向きに取り組んでいこう」と呼び掛けていた。

  

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