「天竜川下り」シーズン到来で安全点検、落水者想定の救助訓練も

社会

[ 2010年 4月 22日 木曜日 15時32分 ]

 本格的な天竜川の舟下りシーズンを前に、行政や消防、警察機関などでつくる飯伊地区観光客安全対策推進会議(会長・宮下富雄下伊那地方事務所長)は21日、事故防止を目的にした安全点検を飯田市松尾新井の「天竜舟下り」と同市龍江の「天竜ライン遊舟」で行った。落水事故を想定した救助・救命訓練に続いて、実際に両社の船に乗り、運航状況やコースの安全性などを確認した。

 同会議を構成する下伊那地事所や飯田、阿南の両警察署、飯田広域消防本部、飯田労働基準監督署、両社などから計32人が参加。安全対策チェック表に基づき、乗降場やコース上に危険箇所がないかどうか、監視体制や救助用具の整備は適切かどうかなどを調べた。

 同市松尾新井の「弁天港」であった救助訓練は、客20人を乗せた定期船が岩に衝突し、1人が落水して意識不明となり、2人が負傷した―との想定。昨年までのマネキンに代えて、関係者が実際に川中で落水者役を担った。救助船で落水者を引き上げた後は社員らがマネキンを使って心肺蘇生を展開。AED(自動体外式除細動器)も活用しながら、救急車の到着を待った。

 下伊那地事所商工観光課によると、昨年の天竜川の舟下り観光客数(2社の延べ数)は約16万人。2003年5月に京都府の中学生らが乗った川下り舟が転覆する事故があったが、それ以降の事故は起きていないという。

 訓練では、乗客が着用する救命衣が水に反応して適切にふくらむかどうかなども検証した。宮下所長は「日常点検や定期的な訓練を重ねて不備を改善し、常に安全性を確保することが大切」と話し、慣れや慢心を戒めていた。

 訓練後に参加者たちは、午前は天竜舟下りの、午後は天竜ライン遊舟の定期船に乗り、実際の運航経路上を点検。救命用具の設置状況や使用方法の指導が適切か、危険個所がないかなどを確かめてから、検討会で気付いたことや改善すべき点を話し合った。

  

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