二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにするゼロカーボンの活動推進見本市「南信州環境メッセ2021」(実行委員会主催)が4日、飯田市のエス・バードを会場に、2日間の日程で始まった。ゼロカーボン社会の実現に向け、積極的に取り組む企業や住民、学校、行政が集う初の試みで、「環境先進地 南信州」を掲げてイベントを繰り広げている。
中島武津雄実行委員長が「この機会を利用して情報や意見を交換し、南信州地域からゼロカーボン社会を実現していく」と述べ、島田洋治副実行委員長が開会宣言した。
初日は記念シンポジウムとして、セイコーエプソン執行役員の市川和弘氏が「持続可能でこころ豊かな社会を目指すエプソンの環境戦略」と題し基調講演したほか、「ゼロカーボン社会の実現に向け自分ができること」をテーマにしたパネルディスカッションが行われた。
地元高校や企業など50団体が出展している。屋外の会場では電気や水素の次世代型自動車、EVバス、電動車いす、電動アシスト付き自転車の展示や試乗コーナーがあるほか、高校生が制作した競技用車両のデモ走行や、キッチンカーのフードコーナーを設置。屋内の会場では参加企業の製品や活動を紹介したり相談に応じたりしている。
5日は午前10時から、「食と農から見つける地元愛」をテーマにしたエシカルシンポジウムを開催。ボンシャンスサイクルベースeBikeの無料乗車体験、環境アニメや映画の上映を予定する。国連が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)について、カードゲームを通じて考える体験会もある。
◎写真説明:エス・バードで行われたオープニングセレモニー