飯田市地域公共交通改善市民会議は2日開き、本年度上半期(4~9月)の輸送実績を報告した。市民バス5路線、広域バス4路線、乗り合いタクシー14路線でみると15万2534人が利用し、新型コロナウイルス流行前の2019年度同期比で23・5%減。21年度と比べると3・3%増となった。
過去最少だった20年度から徐々に回復傾向にあるものの、担当課は「依然厳しい状況」と指摘。コロナ禍に加え、人口減少、少子化に伴う高校生の利用減、高齢者の運転免許保持率の増加などを要因に挙げた。
広域バスのうち遠山郷線の土日祝ダイヤについて、一部変更案を承認した。運行事業者の要望を踏まえたもので、「かぐらの湯発15時55分」と「飯田駅発18時」の出発時刻を4月からそれぞれ1時間早める。
昨年5月に丘の上結いスクエアがオープンしたのを受け、JR飯田線飯田駅前の「旧ピアゴ前」停留所の名称を「結いスクエア前」に変更する。
リニア中央新幹線県駅周辺の関連工事に伴って乗り合いタクシー上市田線北条エリアの「北条遊園地」「ダイナム長野飯田店」の両停留所が昨年8月末に撤去となり、両停留所の廃止を承認した。
新たな公共交通利用者を確保する狙いで導入する「公共交通の日」の実施結果についても報告があった。本年度は全9路線で9~12月の計9日間実施したところ全体で1万382人が利用し、前年度と比べると2・4%増。内訳は、9月20日は459人、10月5日は1238人、同12日は1217人、同19日は1302人、同26日は1376人、12月2日は1121人、同9日は1210人、同16日は1269人、同23日は1190人。一律100円で乗車できる取り組みで、来年度も継続する予定。
◎写真説明:飯田市の公共交通市民会議