6月28日に千葉県八街市で発生した児童交通事故を受けた通学路の緊急合同点検が9日、高森町で行われた。知事の要請によるもので、飯田下伊那地域では同町を皮切りに各市町村で実施する。
町や町教育委員会、県飯田建設事務所、飯田署などから約20人が参加。これまでの通学路危険箇所点検でPTAなどから寄せられた改良要望箇所のうち、幹線道路沿いを中心に点検した。歩道設置や交差点改良が予定されている場所も確認した。
このうち、牛牧のあんしん市場近くの交差点では、フルーツラインを通行する車両や直売所に出入りする車両の多さを確認した。この交差点では全方向の車両を停止させ歩行者が自由に通行できるスクランブル交差点を導入し、周囲にポールを立てるなどの安全対策が施されてきたが、抜本的な改良が要望されている。
壬生照玄町長は、ドライバーや児童らを対象に行った意識調査の結果から「ドライバー視点と子どもの視点には、かい離がある。意識の改善も課題の一つだ」と語った。
八街市の事故では、下校中の児童の列にトラックが突っ込み5人が死傷した。これを受け県は、各市町村で通学路の交通安全確保に向けた緊急合同点検を実施し、必要な場所には緊急対策を行う方針。同日夕方には、イオン飯田店前など県内10カ所で一斉の緊急街頭啓発を行い、飲酒運転の撲滅を呼び掛けた。
◎写真説明:通学路の緊急合同点検(高森町で)