野球日本代表の栗山英樹監督(61)が18、19の両日、小学生を対象に飯田市内で開かれた野球教室に参加した。市内と喬木村の小学生11チームの120人を指導。「君も日本代表になれる」と、目標やイメージを持って臨むことの大切さを伝えた。
練習を見守り、「いいね」「ナイス」と声を掛け続けた。キャッチボールでは「相手が投げやすく構える」、打撃では「自分のスイング速度にあったタイミングを探る」とアドバイス。質疑形式で野球に臨む姿勢も伝え、「試合で緊張してしまう」の声には「頑張っている証拠。練習でも試合をイメージして緊張感を」と促した。
飯田ファイブスターズの主将(11)=丸山小6年=は「捕球の仕方がよく分かり、とても勉強になった」。抽選会でサイン入りユニホームを獲得した橋北スポーツ少年団の男子児童(11)=浜井場小6年=は「“暴投しても良いから全力で投げる”の言葉が心に残った」と話した。
栗山氏が監督だった日本ハムをスポーツ紙記者として担当し、1月にUターンした市職員、秦雄太郎さん(30)が打診。「監督の退団と自分の退社が重なり、あいさつした場面で“できることは何でも言ってくれ”と。地元の子どもたちの指導をお願いし、本当に来てくれた」と驚きながら感謝していた。
日ハムの監督就任以降、子どもたちに教える機会は初めてという栗山監督。練習後に「良い野球をしなければという責任を強く感じた」と振り返った。代表監督としての初戦は8月1日。「子どもたちに力をもらったので、しっかりした日本の野球を示せるよう全力を尽くしたい」と話していた。
◎写真説明:スイングを指導する栗山監督