飯田女子高校1年の山岸琴美さん(16)=ISC飯田スイミングクラブ=が9月に茨城県で行われた国民体育大会(国体)に出場し、少年女子B(中3~高1)百メートルバタフライで優勝した。昨年は決勝に進むも8位に終わり、悔しさをばねに練習に励んできただけに「今年は自分のレースができた」と喜んだ。
同区分での優勝は県勢初の快挙。
山岸さんは今季、日本水泳連盟のナショナル選手に選ばれ、インターハイでは百メートルバタフライで2位に入るなど好調を維持。国体でも優勝候補に挙げられていた。9月は3つの大会が重なる過酷な日程だったが、予選・決勝ともに自己ベストを更新する会心の泳ぎで頂点に立った。
「自信を持ち、リラックスして臨めた」という決勝は前半から飛ばして50メートルを27秒台で折り返した。後半も大きなストロークを保つことを意識しながらスピードを維持し、自己ベストとなる59秒62をたたき出した。「絶対に優勝するという気持ちを持ちながらも、力まずに大きな泳ぎができた」と話す。
同月末にはインドのバンガロールで行われたアジアエージグループ(12~17歳)選手権に日本代表として出場。初めての国際大会ながら、個人・リレー競技合わせて金メダル3つ、銀メダル3つを獲得する活躍を見せた。
来季の目標は日本選手権、ジャパンオープンで58秒台前半を出し、米豪の選手も参加する世界ジュニアパンパシフィック日本代表に選ばれること。「オフシーズンは飛び込みを改善し、陸上トレーニングで持久力をつけたい」と意気込んでいる。
指導するアイスク(飯田市西鼎)の野竹和宏事業部長は「1年間厳しい練習にも泣き言を言わず取り組んだ結果がでた」と労い、「飛び込みや折り返し、ゴール前で泳ぎが小さくなってしまうなど課題もあるが、まだ伸び代があるということ」と更なる飛躍に期待を寄せた。
◎写真説明:国体百メートルバタフライで優勝した飯田女子高1年の山岸さん(左)